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2012/09/20 (Thu) 窯焚きのこと

思い返せば、春先からずっと半信半疑の窯焚きだった。
クラフトフェアまつもとの夜は作り手仲間に質問を浴びせ続けた私である。
黒飴釉のピンホール、黄色のブク等の原因は熱量の不足、
あるいは原料の質が変わったせいだろうと決めつけていた。
だから良いと聞いた長石や粘土などは(今更ながら)片っ端から試し、
何とか釉薬がきれいに溶けてくれるように悪戦苦闘していたのだ。

窯焚きのこと

だが前回、どうしても失敗したくない窯を大失敗してようやく分かった。
黒飴釉は文字通り飴のように流れ、鉄赤は焼け焦げ、
ブロンズ釉や黄色の釉はマグマのように沸騰していた。
そう、つまり、窯の熱量が高すぎたのである。
私はこの数か月の間、一生懸命逆のことをしていたわけだ。

元々の調合や原料で釉薬を作り直し、濃度も全て調整し、
通常より低い設定温度にした8kwの小さい電気窯で再び試験を重ねた。
思い込みを覆すのは容易ではなかったが、これが正しい道筋だと信じて。

そして今朝、いつもの20kwの電気窯の窯出し。
手は尽くしたという思いだったので、もしまた失敗していたら絶望的だ。
震える足で窯の蓋を開ける。
果たして、それぞれの釉薬はそれぞれに相応しい表情をしていた。
勿論まだ何度か焚かないと分からないが、暗闇に光が射したよう。
一つ一つ手に取りながら、ありがたくて涙で目が滲んだ。

窯焚きにさほど関心のなかった私にとって、これは大きな成果といえる。
自分の仕事を疑い、見直し、悩み続けた毎日。
そしてその間、本当にたくさんの仲間達に助けられた。
おかげでこれからは少しは迷いなく手を動かすことができそうである。

仕事 | comment(6) |


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最高を目指して 

小澤様
窯使いも微妙なとこが難しいのですね。
失敗にめげず頑張ってください。

2012/09/21 00:15 | Rooly [ 編集 ]


 

原因究明できてよかった、よかった。

2012/09/21 17:24 | かとちゃん [ 編集 ]


 

Roolyさん:

色んな要素があって窯焚きは難しいです。
たくさんの仲間のアドバイスに助けられました。

2012/09/21 19:05 | 小澤基晴 [ 編集 ]


 

かとちゃん:

心配かけました、ていうかどうもお騒がせしました。
今日も窯焚いているよ。また良い報告ができますように。

2012/09/21 19:08 | 小澤基晴 [ 編集 ]


 

一つ、トンネルを抜けたようですね。
とりあえず良かったです。

トンネル窯のように、自分も焼成を経て、成長していきたいものです。

2012/09/21 21:10 | べやん [ 編集 ]


 

べやん:

どうもありがとう。
ようやく少しだけ自分の仕事を理解できた気がします。
これからもベストを尽くして頑張ります。

2012/09/22 06:22 | 小澤基晴 [ 編集 ]


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Author:小澤基晴
岐阜県土岐市でやきものを作っています。
仕事の試行錯誤の様子、展示会などのお知らせ、家族のことなど。

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